中国、広州

広州での暮らし

Iyna Bort Caruso

大都市広州は中国南部の玄関口と言われています。珠江のほとり、南シナ海と水路でつながるこの港湾都市は、香港の北75マイルに位置し、中国の主要貿易地の1つです。

その位置付けは昔から変わっていません。中国とインド、中東、アフリカを結んだ昔日のシルクロード。広州はその「海の道」の一拠点でした。

北京、上海に次ぐ中国第三の大都市である広州は、経済的に豊かな広東省の省都です。町として二千年以上の歴史を誇り、かつて西洋人には「カントン」として知られたこの大都市は、今も急成長を続けています。

中国最大の見本市「中国輸出入商品交易会」は60年以上にわたり、ここ広州で開催されています。広州のハイテクキャンパスとしての急速な発展は、経済の活性化と海外投資の誘致に寄与しています。

広東料理なくして広州は語れません。珠江デルタの料理の数々は世界的に有名で高い評価を受けています。一人当たりのレストラン数も中国最多を誇ります。また、自然美も広州の魅力の1つです。ハイキングトレイル、公園、湿地帯、植物園などがあり、拡充し続ける地下鉄と広域にわたる自転車網がそれらを快適に結びます。

広州市は、ウォーターフロントに沿って、高人口密度の10の市轄区に分かれています。一流の不動産の需要は一定水準の高さを維持しており(特に都心部)、海外投資家からの関心も高まる一途です。かつて世界一高い建物として知られた全高600メートルのテレビ塔 ― 広州タワー(別称カントンタワー)は、方位確認の目印としても役立つランドマークです。市内には芸術品と称されるような建造物が数多くあります。ピュリッツァー受賞経験を持つ建築家のザハ・ハディッドが設計した広州大劇院というオペラハウスは、珠江に洗われた2つの霊石を模した造りが圧巻です。オフィスビルである広州サークルは世界最大の円形建築です。このビルも珠江沿いにあり、河面に投影された形と実物が合わさって、中国で好まれるラッキーナンバーの「8」を描きます。中国南部の伝統的な建築は嶺南様式で、広々としたポーチ、自然通気の工夫、浮き彫り細工が特徴です。